芸術

芸術

お詫びの手紙を国宝にした表現力〜懈怠者で書の名人・藤原佐理の悲哀

さて、榊莫山の番組を見て書の魅力を知ったわけですが榊莫山『書のこころ』〜優れた「書」には人生と人格が投影されている→そうすると「書の歴史」みたいな本を買いますわね。買いませんか?こんなような↓なんか、すごい高くなってますが、もともと定価は5...
芸術

榊莫山『書のこころ』〜優れた「書」には人生と人格が投影されている

書家・榊莫山すごく昔、榊莫山という書家がNHKの教育テレビで30分番組をやってましてね、それがすごーく面白くて、今も心に残っています。榊莫山という人は、とても面白い語り口を持った先生で、それは行儀のよい感じではなく、ある種の破天荒さを持った...
芸術

大切な何かを手放してはいけない〜第1回麻雀名人位・青山敬の墓碑銘

麻雀のプロなのは秘密2008年に父が亡くなった時、ふと気づいた。父の兄弟は父が亡くなると、一人しか残っていないこと。私の父方も母方も昔の大家族で6人以上の兄弟姉妹がいたが、母方はまだあまり亡くなってなかった。父方は戦争中貧乏して大変だったが...
芸術

藤田嗣治への長年の誤解と再評価と作品の力〜『なぜ日本は藤田を捨てたのか?』

芸術の良いところ芸術の良いところは、作品の前にあれば、性別も、肌の色も、顔の良し悪しも、社会的地位も、生まれも育ちも、ほとんんど何もかも関係ないとこです。関係あるのは、作品だけです。作品が良ければ、その他のことはあまり関係なくなります。特に...
芸術

ビュッフェのミューズ・アナベルの活躍と宍戸游子の情熱

ベルナール・ビュッフェの生涯のミューズ・アナベルベルナール・ビュッフェに関する本を読んでいると、若き日の話に、必ず「ピエール・ベルジェ」という男性が出てきます。この人がビュッフェの社交性の欠如を補い、画商との交渉やマスコミへの対応等々を行っ...
芸術

スルガ銀行とパトロン岡野喜一郎とベルナール・ビュッフェ

スルガ銀行とベルナール・ビュッフェスルガ銀行がやっちまいましたね。シェアハウスやアパートの投資を巡るトラブルで不適切な融資が続々と明らかになって、各方面から批判を浴びています。お金をたくさん扱うとこってのは、高度な倫理を持たないと、あちこち...
芸術

80歳を超えた葛飾北斎と娘のお栄(葛飾応為)の作品〜信州小布施・北斎館

葛飾北斎葛飾北斎という人は、非常に長命で、90歳まで生きたと言われています。江戸時代の人なのに。生年は推測だそうですが。北斎というのは、ほんとに世界的に有名で尊敬されている画家で、海外の色んな美術オークションで北斎の浮世絵や複製画がどんどん...
芸術

名著『戦後美術盛衰史』針生一郎 著・東書選書(絶版)

1990年代、私はマスコミの片隅にいました。今はなき新日本文学会でアルバイトをしたり、調布画廊が出している美術雑誌を本屋に売って歩いたり、中国巨龍新聞という会社で働いたり。痛切にわかった事は、「マスコミ、つまり大量生産・大量伝達のコミュニケ...