子どもの頃モテたせいで女心が全然わからないダメ人間に育つ

自分の知らなかった自分

年をとってくると、同級生と会う機会が増えます。なんだかんだで。そうすると当然昔話が始まるわけですが、そこで自分の知らなかった自分に会うことありませんか?

わたしね、その昔、モテたらしいです。

すいません。ほんと、すいません。でも、話のとっかかりなんで、ご容赦ください。

いや「人気はあるな」とは思ってたんですよ。面白いこと言うし。ちょっとシュッとしてたし。

でも、モテてたとは知らなかった(T_T)知ってたら、もっと有意義に青春を生きられたのに(T_T)

なんでそーゆー齟齬が、、、

で、なんでそーゆー齟齬が発生したのか色々尋ねてみたところ、結局のところ「女心がまったくわからない」ということが理由のようで、ビックリ。

例えば、女性は男性に、とってもビミョーな方法で好意を示しますよね?それがま〜ったくわかんねーんすよ(T_T)

ま、ラブレターもらったとか、告白されたとかなら、さすがにわかるわけですが、多くの女性は「好意のサイン」みたいなものを出すらしいんですよ。なんか、とても曖昧で、グレーで、不可解な。

それが、ま〜ったくわかんねーんすよぉ(絶叫)

映画でご説明しましょう。

チャップリンの『ライムライト』ありますね?

Chaplin - Bloom - 1952-1.jpg
United Artists – U.S. – ebay, パブリック・ドメイン, リンクによる

映画の中でヒロイン役のクレア・ブルームが好意を持っていた作曲家志望の若者がいます。チャップリンの息子のシドニー・チャップリンが演じています。

クレア・ブルームは、雑貨店兼文房具店みたいなとこで働いてたんですが、そこに作曲家志望の若者はしばしば楽譜を、音符が書いてある楽譜じゃなくて、音符を書くための楽譜を買いにきます。でも、貧乏学生なので、少しずつしか買えません。

クレア・ブルームは彼に好意を持っていたので、彼が来て楽譜を買うたびに、少しずつ多めに渡したり、お釣りを少し多めに渡したりした、と。

なんて話が『ライムライト』の中にあったんですが、微妙すぎんなぁ、と。シドニー・チャップリンも気づかなかったけど、俺もぜーったいわからんぞ、と(笑)

こーゆー場面で好意を嗅ぎ取れないってのは、才能ないってことですわね。女心がわかる人は、この場面の微妙な感覚から多くのことを感じ取るみたいです。

女心をわかる人との違いは何だろう

この違いは何だろうと考えてみると、女心を読もうと努力したか、でしょうね。

やっぱ、なにごとも努力です。

例えば、姉がいて、子供の頃、姉の顔色を伺って生きていると、女心を読む達人になれるみたいです。

その点、わたくし一人っ子の上、幼稚園の頃から可愛くてモテてまして、女の子の方からドンドン話しかけてくるわけです。

いや、すいません。ほんと、すいません。

でも、だからダメなんです。だから、女心を読む理由を持てず、女心がひとっつもわからないダメ人間に育ったんです。

同級生の息子は、きっと正しい人生を歩み始めた

ま、以上は「好意」について話しましたが、これが「食欲」とか「何をしたいか」とか「この仕事に乗り気か」とかでも同じです。

そんなことを自覚できたので、最近は、もう正直に話すようにしてます。

キレイだと思ったら「キレイだね」とハッキリ口にする、と。相手がどう思うかとか予測しないで。予測したってわかんないし、色んなこと隠して話しててもしょーがねーな、と。

また、仲良くなった女性の方にもお願いしてます。「女心読めないんで、グレーなこと言われてもわかりません。ご希望があったらハッキリ言ってくださいね」と。

そーゆーわけで、もし若い頃ご迷惑をおかけした女性の方お読みでしたら、すいませんでした。ほんと、すいませんでした。アレでしたら直接文句言ってください。お詫びに、少ない髪の毛を抜いて筆を作ってプレゼントします。ウソです。

先年、「息子がモテないと嘆いている」という同級生がいたんですが、

「いやいや、どっちが良いのかわからんぞ」

と以上の体験談を話して、ビシっとアドバイスを送ってあげました。息子は正しい人生を歩み始めたはずです。